女同士の対決。 ページ36
「さっきの間に。ずいぶん荒れてますね。」
女「なによ…嘲笑いにきたわけ？」
「いいえ？忠告にです。」
女「忠告？」
まったく。プライドだけは一級品なんですね？
私に睨みをきかせて仁王立ちしてますよ。
そのプライド。へし折ってやりますがね。
女「なによ偉そうに忠告だなんて。」
「偉そうに、ではありません。私は貴方より偉いです」
女「はぁ！？喧嘩売りにきたの！？」
「分かりませんか？私はここのクルー。あなたは部外者。それだけでも優劣をつけるには充分。」
女「くっ…わ、私もここのクルーよ」
「誰が、いつ。それを認めたんです？」
女「そ、それは…」
「認めてませんよね？いいですか。あなたの行動のせいで迷惑してる人が大勢います。」
女「そんな事ないわよ！！現に私はイゾウさんの役に立ってる！！」
「ではその役に立っている。とは、どのような結果を指して言っているのでしょう？」
女「え？それは…お茶汲んだり、肩揉んだり？」
呆れた。
本当に邪魔しかしてないじゃないですか。
「はぁ。それは彼が望んだんですか？」
女「そうよ！いつもため息ついてるから私が癒してるの！あなたは一番隊に逃げたじゃない！そのせいでイゾウさんの仕事が増えたのよ！？」
「…」
女「私より、あなたの方が皆に迷惑をかけてるんじゃないからしら？」
フフん。と何を勝ち誇っているのか。
「では、その汲んできたお茶を彼が口にした事は？」
女「は？」
「肩もみをしてお礼を言われた事は？」
女「な、なによ。」
「言っておきますが。私が一番隊に移動になったのは、あなたが仕事を邪魔して他の隊にまで迷惑がかかるからです。」
女「そ、そんなわけないでしょ！？勝手な言い分よ！！」
「そんな事あるんですよ。私は彼と同じだけの仕事を請け負っています。それが滞るという事は他の隊への伝達事項も遅れるという事。」
女「ぐっ」
「だから私は移隊しました。他の隊に迷惑はかけられないので。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 21人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たまごやき | 作成日時：2022年6月16日 7時
