サメ妹と鯨7 (ページ2)

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失敗しました… ページ2

「(つけられてる…これは、イゾウさん、でしょうか？)」

次の島へ行くため、あえて港からでている商い船に忍び込もうと思いましたが…

「(なぜ、気づいたのでしょう？)」

完璧に騙せていたはずです。

なのになぜ？

「(さて、どう巻くかが問題ですね。)」

なんて言ったって相手はイゾウさんです。

ーー

イ「(どこまで行くんだ？あの女)」

怪しいと思いつけてきたあの女。

港に行くのかと思いきや、森の中に突っ込んで行きやがった。

イ「(もしかして道に迷っている…のか？)」

マジマジと観察していれば、急に立ち止まり大声を出してきた…

「あーなんて事だぁー。迷子になってしまったー(棒)」

イ「ｽﾞﾙｯ))(ありゃ嘘だな。)」

こんな嘘をつくって事は…

間違いない、ありゃAだ。

一年ぶりの再開が…こんなバカバカしいものだったとは…

だが…目の前にAがいる。

やっと見つけたんだぞ、A。
ーーー

「どーしよー。でもしょーがないから来た道もどろー(棒)」

イ「ｸﾂｸﾂ、どうしたんだい？お嬢さん。お困りか？」

あれ？どうしましょ。

迷子だと分かれば私じゃないと諦めると思ったんですが。

声をかけるなんて予想外でした。

それとも…私が船を出て一年経つから…イゾウさんは呆れてしまって、他の女性を好きになろうとしている…とかですかね…？

「ｽﾞｷｯ＞あー、いえ何でもありません。これから帰るところなんです。失礼します(棒)」

でも、そうだとしても…戻る気はしない…

イ「そうか。…どこに、戻るんだ？A。」

「…へ？」

なんで私だって…

イ「今度は…どこに行っちまうんだい？」

立ち去ろうと歩き出し、イゾウさんを抜かした所で腕を捕まれ、強くギュゥッと抱きしめられました…

「(ひ、久しぶりのイゾウさんの腕…)ｶｧｧッ))//あ、あの…人違い…では？」

イ「俺が…お前さんを間違えるわけないだろう？なぁ、A。どこにも行くな…」

「そんな、私がAって人だって根拠は…」

イ「この肩の傷跡。」

「！！」

イ「初めて出会った時、ヴィンディチェにやられた時の傷跡だ。」

そんな所をあの一瞬で見抜くなんて！！

私とした事が…タンクトップなんて着るんじゃなかったです。