勧誘はお断りです。 ページ46
二人。
それも相当の実力者。
それに比べ私は左肩を負傷している。
「(切り抜けられるでしょうか…)また私を監視しに来たんですか？いい加減にして下さい。」
マ「ちげーよ。傷の様子を見に行ったらもぬけの殻だったんだ。そんな重症を負っていてどこ行きやがったんだって探してたんだよい」
「重症？」
マ「あぁ。今は痛み止めが聞いてるから動けるだろうが。効果が切れたら激痛に襲われるだろうねい」
「ふっ、何を言ってるんですか。こんな傷たいした事ありません。」
そんなわけない。
肩には穴が空いているうえにその周辺の骨は砕けている。
たいした大怪我なんです。本当は。
マ「何言ってんだよい！お前なら傷の重度が分かんだろ！もう動くのはやめて、大人しくベットに戻れ！」
「なぜ貴方に命令されなくてはならないのです？私に命令できるのは二人だけ。」
そう。私のボスとボンゴレのボス、この二人だけだ。
「その命令を聞く義務こそないです。」
そうしてまた広がる沈黙
それを破ったのは白ひげさんでした。
白「お前が何に焦ってんのか知らねぇが。俺ァお前のこと気に入ったんだ。必ず仲間にするぜ」
「焦っている？私が？」
白「テメェの傷の状態も分からねぇほど混乱してるじゃねぇか。グラララ」
「何を言っているんです？傷の、状態？」
言葉の意味を理解しようと頭が冷えた瞬間でした。
左手まで伝う赤い液体がポタポタと船を汚し、服も、腕も染め上げていたのです。
「！…なるほど。これは焦っていると言われても仕方がありませんね。」
認識してしまえば痛みは増していきます。
マ「分かっただろ、さっさと医務室戻るよい」
「それはできません。」
マ「強情すぎねーか？とって食ったりしねぇよい」
「食われる前にあなたを焼き鳥にして差し上げますよ。なぜ仲間でもない私を治療する必要があるんです？死なれたら情報を吐かせられないから？そうお考えなら残念ながら」マ「ちげぇよい！！」
マ「今までお前を疑って見張り続けてたのは悪かった。だが治療するのは情報を吐かせるタメでもお前を苦しめるタメでもねぇ。これから仲間になんだから当然だろい」
「仲間？ふざけた事をおっしゃいます。」
マ「昨日の敵は今日の味方だ。」
「なんて都合のいい。」
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作者名：たまごやき | 作成日時：2022年5月29日 22時
