自己紹介 ページ33
イ「！！」
驚いた。
俺は悩んでる素振りのあの女に化粧品を見てやるか？と声をかけてみたんだ。
きっといつものように口元だけを吊り上げ、笑うだけだと思ったのに
イ「随分と…キレイな顔立ちしてんだな」
そこにいたのはマントをとったあの女。
銀髪のストレートに色白の肌。
目は少し色素が薄い。
身長はそんなに高くないがかなりの美人だ。
「フフ、ありがとうございます。でも見せるのはまだイゾウさんだけです。」
笑った顔が絵になる。
これは信頼を勝ち取ったって事でいいのか？
イ「嬉しいねぇ。そんなに信用してくれてるのかい？」
「そうですね、肌に塗るものを選んで貰おうと思った時点で私はあなたを信用してるんだって感じたんです。」
イ「そうかい。こりゃぁサッチが喜びそうな女だ」
「あら、イゾウさんは喜んでくれないんですか？」
キョトンとした顔で聞いてきているが、それはどういう意味だ？
イ「喜ぶって、サッチの場合じゃ意味が少し違うんだ」
「あぁ。そうか、あのフランスパンさんやたらと美人かって聞いてきてましたし。女好きなんですね。」
そんな会話をしていればクスクスと笑う。
所作の一つ一つが様になってるな
イ「なんでお前さんはマントを被ってるんだ？こんなにキレイなのに勿体ないな」
銀色の髪を掬い、その女を見れば少し悲しげな顔だ。
「私のこの見た目は目立ちすぎます。それは私にとってあまりにも不都合なんです。」
イ「そうなのか？勿体ないねぇ」
「フフフ、ありがとうございます。あ、それと」
ふと、目が合い女は俺の手をとって握りながら笑いかけてきた。
「私はAと言います。スペルビ・A。まだ誰にも言わないで下さいよ？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 87人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：たまごやき | 作成日時：2022年5月29日 22時
