サメ妹と鯨 (ページ27)

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ホントは美人？ページ27

サ「いやぁね、おじさん街の人から聞いちゃってね」
「街の人から？一体何を？」

昼間の海賊の始末の事でしょうか？
それにしては下心ありありな顔でニヤけてるのが気になります。

サ「キミ、すごい美人なんだって？」
「…はぁ？」

何を言うのかと思えば。

「頭大丈夫ですか？」
サ「辛辣だなぁ！ねぇなんでそんな深くマント被ってんの？素顔どんなの？」

うっわ。かなりグイグイくるタイプですね。
昨日なんて眼中にもありませんって感じでしたのに。

「あなたに関係あります？しつこい男は嫌われるんですよ？」

サ「って言われてもなぁ。気になるもんは気になるんだよなぁ」

あぁ。誰か。助けてお兄ちゃん。
ゲッソリとしていればまた新たに来客を知らせる音がなりました。

よかった！と思ってこのフランスパンをシカトして「いらっしゃいませー。」と言えばそこにはイゾウさんが。

「はぁ。こちらどうぞ。」
イ「客に対してため息とは。本当に面白れぇ奴だ」

クツクツ笑うこの方。
なぜため息かって？横のフランスパンのせいですよ。

「そりゃぁしつこいフランスパンに捕まってましたので。」
イ「フランスパン？あぁサッチ、お前さんも来てたのか」

サ「よ！イゾウ！で、どうなんだよ？」

軽く挨拶をしまた話を戻してくるサッチさん。
また戻った。とあからさまに嫌な雰囲気を醸し出してやりました。

イ「ん？何か話してたのか？」
サ「いや、街の人がなこの子実はすげぇ美人なんだって言うもんだから素顔が気になっちまって。だからどんな素顔なんだ？って聞いてたんだよ！」

見せてほしいなぁーとムフフ状態のサッチさんに「手が滑りましたぁー」と思っくそ棒読みでビールを頭からかけてやります。

サ「どわっ！？」
「下心丸見えなんですよ。気持ち悪い」

イ「サッチが悪いな。」

だからってこんな事するか！？と焦るサッチさん。
怒らないんですね。

そんなサッチさんをイゾウさんは呆れた顔で見ています。