サメ妹と鯨 (ページ26)

今日:11 hit、昨日:39 hit、合計:54,561 hit

26 ページ26

エ「名前も教えねぇし」

と不貞腐れています。

「私がここにきた事情はよいよいさんに聞いてください。名前はさっきも言った通り、こんな寄って集って来られたんじゃ言いたくなんてありません。それでは急ぐので。」

エ「あっ！まて！」

エースが止めるのも聞かず森の中へと溶け込む私。
スイスイと木の上を進んでいく私に三人は驚いていました。

イ「あの女、何者なんだいマルコ。」
マ「分からねーよい。ただ悪い奴ではなさそうだがねい。一応言ってることは筋が通ってる。」

うーむ。
と考え込む二人。

そんな二人にエースが声をかけました。

エ「大勢でこられていやなら1人ずつ行ってみるか？」

マ「俺の時はダメだったよい。イゾウ、行ってみるか？」

エースの提案にマルコはイゾウにふる。

イ「まぁあの女は気になるしな。行ってみるか。」

そんな会話をしつつ敵船を完全に沈め、夜をまった。

ーーー夜

お「なんだいなんだい、せっかくの休みなんだから手伝わなくていいのに。報酬は出さないよ？」

「いいんです、おば様。私はおば様を守りたい。」

ガヤガヤ賑わう声に紛れて「ホントにあんたって子は！」とおば様の感激する言葉が聞こえてきます。

喜んで貰えて何よりです。

そんなことを考えていればカランカランとまた来客を知らせる音が。

「いらっしゃ、、あぁ。昨日の。」

確かサッチさん？でしたっけ？
大勢が嫌だと言ったから単独で来たんですかね？

サ「どーも！昨日は悪かったね！」
「何がでしょう？」

サ「うちのエースが食い逃げしたんだって？あいつは島に着く度やらかすんだよ。悪かったな！」

「あぁ。それならマルコさんが支払ってくれましたのでもういいですよ。」

そうかそうか！とニカッと笑っています。
そのまま何を聞くでもなく、何を注文するでもなくただ私を見つめてきます。

「。。。あの。なんでしょうか？注文はされないんですか？」
サ「あ、わりぃわりぃ！じゃぁビールで！」

はーい。と棒読みで返せばお酒をいれる私の後ろ姿をずっと眺めてきています。
気持ち悪いし気分悪いですね。

「はい、ビールです。さっきから視線が気になるんですが。イゾウさん達から何か聞いたんですか？言いたいことがあるなら言ってください。答えませんが。」

サ「ありがとな、って答えねぇのかよ！」

オイ！っとなんでやねんポーズでツッコミをいれるサッチさん。

「それで？」
なんですか。と私は聞きました。