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「お金お金ー、っと。こんな事言っていてはまるでマーモンみたいですね。あ、あった」
ジャラジャラする金銀財宝にその場にあった金。
それら全部を袋に詰め込んで満足気に甲板へ出てきた私です。
さぁ戻ろうか。と船から飛び降りようとした時、下の方から声が聞こえました。
エ「あ！お前！あの時の超つえぇやつ！」
「あぁ、食い逃げ犯人さんですか。どうしてんです？こんなところで。」
よっ！と言ってエースさん？の目の前に飛び降りれば近くには昨日の着物の人が一緒にいました。
イ「ここに海賊船が止まっていたんでな。俺達はそれを調べにきたんだ。そうしたらあんたが出てきた。俺はイゾウだ。それは中にあった宝か？」
ん。と差し出される右手。
ん？と手と顔を交互に見ていたらイ「握手」と言われました。
「あぁ、これは失礼。てっきりその宝よこせと言うのかと。はい、それでは。」
ギュッと手を握りそのまま何事もなかったかのように去ろうとします。
が、それをこのエースという男の人は私の腕を掴んで拒んできました。
「あの、馴れ馴れしく触らないで貰えます？マルコさんにも言いましたが、レディに対して失礼ですよ？」
エ「レディってほどの女かよ。」
「喧嘩売ってます？」
イ「やめろエース。俺達は喧嘩しに来たわけじゃねぇ。」
わぁ。このイゾウさん？はとてもいい人のようです。
少しだけキュンとしてしまいました。(棒)
エ「でもよイゾウ。俺達コイツが何者なのか何も知らねぇんだぜ？」
イ「あぁ確かに。名前をまだ聞いてなかったな。あんた名前はなんて言うんだい？」
「この場限りのあなた方になぜ教える必要が？」
イ「…言えねぇ理由がある。そういう事か？」
素直に思った事を口にしたんですが、怪しまれてしまったようです。
ジッと探るようにイゾウさんは私を見てきます。
「こんな事されて、しかも無銭飲食犯が目の前にいるんですよ？大の男が1人の女を囲んで睨んでいるんです。そりゃぁ教えたくなんてありませんよ。」
分かったらどいてくれます？
と平坦な声で言えば大きな影がバサァっと落ちてきて。
わぁー。と思っていたら空にいた青い鳥はマルコさんになって降りてきました。
マ「エースにイゾウ？どうしたんだよい？」
イ「いやなに。ここに海賊船があったから様子を見にきただけだ。」
エ「そうしたらこの女が出てきたから何してたんだって言ってたんだよ。」
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作者名：たまごやき | 作成日時：2022年5月29日 22時
