【ヒロアカ】いたずらヒーロー (ページ4)

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そう…あれは体育祭の最終種目、ガチバトルトーナメントで爆豪くんと当たったときだった。

「ヒーロー科爆豪勝己vs同じくヒーロー科十七夜Aー！
スタァァァァァァト！！！！」

プレゼントマイクの合図で、思った通り“個性”爆破で特攻してきた爆豪くん。話したことはないけれど、そういう性格をしているというのは、重々承知していた。

予測していても、彼の“個性”は単純に強い。それに加え、ずば抜けた運動神経、頭脳、戦闘センス＿＿＿＿彼は戦闘において必要なものを兼ね備えている。…協調性以外は。

だから、油断していたら終わる。

唯一＿＿＿＿彼は、私の“個性”を知らない。1度は見ているはずだが、地味な“個性”故に覚えていないだろう。

覚えていても、本当の個性はまだクラスメイトの誰にも知られていない。

この時のために…隠してたんだ。

「くたばれェェェェエエエエエエ！！！」

手の平をバチバチと激しく爆破させる爆豪くんの手がこちらに伸びる。
そして私は“個性”を発動した。

「ほいさー！」

「！？」

吹き飛ばされた。

＿＿＿＿爆豪くんが。

場外に足を着く寸前、彼は爆破でくるりと回転し、場内に足を着いた。

「＿＿＿＿は」

「くう、やっぱセンスの塊ですね爆豪くんは。ワンチャンいけると思ったんだけどなぁー！」

なんて言いながら地団駄を踏んでみる。

そう簡単にいかせてくれない強い相手…わくわくする。
そしてみんなの驚いた表情！
なんだか楽しくて仕方なかった。