おーとまちっくlove

二日目(勇) ページ19

何からしようかと考え、汚れた制服を脱いでお湯をためた洗面器の中へ。

一通り体を拭いて汚れてもいい適当な服に着替えるとビニール袋とタオル、雑巾、お湯の入ったバケツ、消臭スプレー、ティッシュなどを持ってきてまず吐瀉物を拭くというよりかは、すくってビニールに入れる。

ある程度そのヌメヌメどろどろとした吐瀉物をなれた手つきでビニールの中に入れれば次は汚れを落とすために、濡れた雑巾でその場を拭く。

端の方も忘れずに拭くとかなりの時間がかかる。

なんせ玄関で他の汚れまで出てきてしまうから。

さて、一通り綺麗になれば除菌のウエットティッシュでもう一度ふき、タオルで水分をとって、とどめの消臭スプレー。

よし、時間をみれば8時半。

風呂に入ればどっと疲れがおそってきてまた眠ってしまった。

起きたときは真っ昼間の12時で気分も幾分かよくなり、午後のバイトに間に合うとホッと息をついた。

そういえば、
と忘れかけていた彼女を思い出した。

俺は彼女に口の中に指を突っ込まれたときに感じたあの感情も思い出してしまった。

いつも一人で吐いているからか、人がいるだけで安心し、彼女のきちんと爪を切った小さな指がなれた手つきで嘔吐反射を思いっきり刺激したとき、俺は何故かこう思ったのだ。


―――もっと奥に


自分が怖くてあんな風にいってしまった。
上杉さんは気にやんでいないか。

また迷惑をかけてしまっていないか。

気になっていればバイトの時間で。

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