美しく舞う桜 (ページ7)

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共に弔うページ7

墓地

石切丸が跪き、吾兵を始め、死んでいった人間を弔っている

俯いてしまう石切丸

石切丸「・・・すまない・・・吾兵」

そこに桜姫が静かにやってくる

石切丸「…桜姫さん。体調はもう大丈夫かな？」

桜姫「はい…ご心配をおかけして申し訳ありません」

石切丸「…大丈夫だよ。元気になったようでよかった」

石切丸は桜姫に近づいて、頭を優しくなでた。

桜姫「…石切丸様。私も共に祈ってもよろしいでしょうか？」

石切丸「！？・・・ああ。もちろんだよ。」

石切丸と桜姫はともに死者を弔う

そこに大俱利伽羅がやってくる

桜姫「…加羅」

伽羅「・・・」

石切丸「・・・」

大倶利伽羅が抜刀して石切丸に斬りかかる

石切丸も抜刀して大倶利伽羅の一撃を受け止める

石切丸「…重くなったね…君の剣」

石切丸は力なく微笑み、いなくなる

桜姫「…石切丸様」

伽羅「・・・」

石切丸の背中を見つめる大俱利伽羅

そこに、にっかり青江が現れた。

桜姫「石切丸様は…本当は好きではないのです…戦が」

伽羅「・・・」

にっかり「病を治したいという人々の願いを聞いてきた彼が戦をしなくてはならないなんて…皮肉だよね」

伽羅「・・・」

桜姫「石切丸様は…全ての人に祈っているのです…吾兵さんだけではありません・・・今までで会って来た方々・・・死なせてしまった兵士…敵も含めてです」

伽羅「・・・」

にっかり「僕なら抱えきれないね」

伽羅「・・・そこまでして何故戦う」

にっかり「…さあ、聞いてみたことがないからわからないけど…きっと」

伽羅「・・・？」

桜姫「全ての戦を終わらせようとしているのです」

伽羅「・・・」

にっかり「この世から戦を失くす…石切丸さんはそのために戦っている…そんな気がするよ…僕にはね」

伽羅「そんなこと…できるものなのか」

桜姫「…わからないわ。でも私は…そのような世の中になれば幾分か気持ちが楽になる気がする。」

にっかり青江が去っていった。