美しく舞う桜 (ページ9)

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隊を分けるページ9

元治元年六月五日京都祇園会所

夜

新撰組の面々がいる

土方がやってくる

近藤勇「…トシ」

土方歳三「…駄目だ。不逞浪士の集合場所が絞り込めない」

沖田総司「可能性が高いのは？」

土方歳三「…池田屋、それから四国屋」

藤堂平助「二隊に分けるだけの人数は…」

近藤勇「…総司」

沖田総司「はい」

近藤勇「永倉君、藤堂君、奥沢君」

それぞれ返事をする

近藤勇「トシ、俺は彼らを連れて池田屋へ向かう。トシはあとの者を連れて四国屋へ向かってくれ。」

土方歳三「近藤さん、その人数じゃ無茶だ！もし敵の集合場所が池田屋だったら…。」

近藤は笑いながら

近藤勇「なあに、トシ達が合流するまで耐えてみせるさ」

土方歳三「危険だ。池田屋には俺が向かう」

近藤勇「トシ、これは命令だよ」

土方歳三「・・・」

土方は近藤を睨みつつも身を翻し

土方歳三「…四国屋に向かうぞ！」

隊士たちが「おう！」と応える

土方が隊士たちを引き連れて出ていく

沖田は無邪気に

沖田総司「はは、近藤さん。僕は死ぬ確率が高い方ってわけですね」

近藤勇「お前は俺のそばにいろ」

近藤は沖田に耳打ちし

近藤勇「…決して無理はするな」

沖田総司「！」

近藤は身を翻し

近藤勇「行こう、池田屋へ」

藤堂たちが「おう！」と応える

近藤、永倉、藤堂、大和守安定が出ていく

沖田総司「・・・かなわないな・・・近藤さんには」

沖田も出ていく