軽い剣 ページ45
〜丸根砦〜
松平家の軍勢と織田家の軍勢の乱戦
松平勢が圧されているところに刀剣男士たちが駆け付ける
刀剣男士と織田勢の乱戦のさなか、吾兵が斬られそうになる
大俱利伽羅と桜姫が敵を引き付け
吾兵「‥あんたら」
桜姫「大丈夫ですか？」
大俱利伽羅「どいていろ！」
率先した織田家の軍勢を斬っていく大倶利伽羅
桜姫は大倶利伽羅をサポートする形で戦っていた。その戦い方は舞を踊るように美しかった。
吾兵「す、すんげえ」
また敵の軍勢が現れる
大俱利伽羅「こっちだ」
大倶利伽羅を先頭に３人はその場を後にした。
一瞬の躊躇の後に無双を発揮する石切丸
にっかり青江は石切丸の様子を見つめている
乱戦になり、織田勢を全滅させる
静寂に包まれる中、人間の亡骸であふれかえる戦場を無言で見つめている石切丸
大俱利伽羅「次は？」
物吉貞宗「ボクたちの役割はここまでです。」
桜姫「これから後、織田信長様が今川勢の本陣に奇襲をかけ、今川義元様は討ち死に…
桶狭間の戦いは終息に向かいます」
大俱利伽羅「こんなものか」
石切丸「…」
石切丸の異変に気付いた桜姫
桜姫「石切丸様？」
桜姫が名を呼ぶと同時に石切丸は笑いだす。
桜姫「(石切丸様のご様子が…)」
石切丸「こんなもの…こんなものと言ったね。どれだけ多くの血が流れたと思っているんだい？」
大俱利伽羅「それが戦だ」
睨みあう二人
石切丸は笑顔をたたえたまま抜刀する
石切丸「抜きなよ。戦がしたりないなら私が付き合ってあげるから」
にっかり青江「石切丸さん」
大俱利伽羅「…」
緊張が走る
石切丸は微笑んだまま大倶利伽羅を見つめる
蜻蛉切「よせ、大俱利伽羅」
大倶利伽羅が石切丸に斬りかかる
石切丸「軽いな、君の剣は」
大俱利伽羅「…」
石切丸「そんな軽い剣ではなにも斬れないよ」
二人が再び対峙する。お互いが踏みあったところに
千子村正「お待ちなさい！」
何処からともなく千子村正がやってきて間に入る。
桜姫も二人の間に入った。
千子村正「ワタシのいないところで脱いだり脱がされたりは…許しませんよ」
桜姫「怒りをお沈めください…石切丸様」
泣きそうになっている桜姫を見た石切丸は納刀し、桜姫の頭をそっと撫で、微笑みを浮かべる
石切丸「それもそうだね」
大俱利伽羅も納刀する。
その時、遠くから『お〜い！』という声が聞こえてくる
千子村正と桜姫は姿を消した
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作者名：ヴォルペ | 作成日時：2023年3月21日 18時
