沖田君と稽古 ページ4
壬生寺
夕暮れ時となり、沖田が抜刀して刀を見つめる。
沖田「…会津藩お預りになったとはいえ…まだ侍になれたわけではない…。」
沖田は稽古を始める
沖田「…近藤さんや土方さんが侍になる為には…何か手柄が必要だ…」
大和守安定と桜姫がやってきて沖田を見つめる
沖田「…その為に…僕は何が出来る…僕に出来ることは…剣をふるうことだけ…手柄だ…手柄が必要なんだ…近藤さんと‥・土方さんの夢を叶える…それが…僕の…。」
一心不乱に稽古する沖田
突然稽古をやめ
沖田「…奥沢君。さくらさん。」
安定「！」
沖田「…覗き見は良くないですよ」
桜姫「申し訳ありません、沖田様。通りがかかったら、沖田様が稽古をしていらしたので、つい見てしまいましたわ。」
沖田「構いませんよ。さくらさんに見てもらえるなんて光栄だな。…奥沢君も、稽古が見たいならそう言えばいいのに。」
安定「・・・」
沖田「無口ですねえ、君は」
安定「・・・」
沖田「変な人だ」
安定「・・・」
沖田「そんなところが新選組の良いところなのかもしれませんね」
安定「・・・」
桜姫「そうですね」
沖田「どうぞ」
沖田が構える
大和守安定「？」
沖田「稽古をつけてほしいんでしょう？」
大和守安定は動揺する。桜姫に助けを求める。・・・が
桜姫「せっかくの機会ですもの。お二人の稽古…見たいですわ」
沖田「ほーら。さくらさんもそう言っていますし。」
安定「・・・」
沖田「大丈夫ですよ。真剣だからって斬ったりはしません」
大和守安定も構える
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作者名：ヴォルペ | 作成日時：2023年3月21日 18時
