美しく舞う桜 (ページ28)

今日:41 hit、昨日:14 hit、合計:2,296 hit

気を付けていってらっしゃいページ28

桜姫の体調が戻った数日後

主の部屋に呼び出された桜姫

桜姫「主様、お呼びでしょうか」

審神者「桜姫、鶴丸国永と大倶利伽羅が先ほど任務から帰還しました。」

桜姫「！？それは真ですか」

審神者「ええ。ですが、大倶利伽羅にはすぐに、にっかり青江と遠征任務にあたってもらうことになりそうです。鶴丸国永も次の任務に向かってしまいました。」

桜姫「そうですか・・・」

桜姫はとても寂しそうな表情でつぶやいた。

桜姫は鶴丸国永や大倶利伽羅と話す機会があまりなかった。

お互いの任務のため、仕方がないことではあるのだが…

審神者「大倶利伽羅が遠征に行くまで、まだ時間があります。会ってきたらどうです？」

桜姫「ありがとうございます。主様」

桜姫は主の部屋を後にし、大倶利伽羅が鍛錬を行っているであろう庭に向かった。

桜姫「加羅」

大倶利伽羅「…」

桜姫に話しかけられても手を止めない大倶利伽羅

桜姫「にっかり様と遠征任務に向かうと主様からお聞きしました。」

大俱利伽羅「…慣れ合うつもりはない」

桜姫「ふふっ。」

大俱利伽羅「何故笑う？」

桜姫「久しぶりに声を聞けたのがうれしかったのです。国永様もあなたも任務で本丸にいなかったから。」

大俱利伽羅「そうか」

桜姫「気を付けていってらっしゃい」

大俱利伽羅「・・・ああ」

その数日後に大倶利伽羅とにっかり青江の行方が分からなくなるなんて、この時の桜姫は思ってもみなかったのだった。