美しく舞う桜 (ページ16)

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助言、感謝するページ16

和泉守「…強い奴にはな…強くならざるを得なかったから強ぇんだ。…オレのかつての主もそうだった。」

蜂須賀「？」

和泉守「人間でいうところのな、哀しみってやつを抱えれば抱えるほど強くなる。」

蜂須賀「…哀しみ…だが…彼はそれを語ろうとはしない…」

和泉守「…」

蜂須賀「…俺にはわからないんだ…長曽祢虎徹という男が」

和泉守「聞いてみりゃいいじゃねえか、長曽祢さん、あんたはなんでそんなに強い、なんでそんなに哀しいんだって」

蜂須賀「…そんなこと！」

和泉守「やってみなくちゃわからねぇさ！」

少し考える蜂須賀虎徹

蜂須賀「…和泉守」

和泉守「あん？」

蜂須賀「‥・助言…感謝する」

蜂須賀虎徹は頭を下げる

和泉守「…いや」

蜂須賀虎徹が歩き出す

和泉守「そうだ、最後に余計なことを、一言だけ言わせてもらうぜ。」

蜂須賀「？」

和泉守「…オレから見たら…あんたらよく似てるよ。」

蜂須賀虎徹はたしなめるように

蜂須賀「和泉守」

和泉守「(笑)すまんすまん。だが、ほんと、そう思うぜ。」

二人は笑顔で見合う。

蜂須賀「…失礼する」

蜂須賀虎徹がいなくなる

そこに様子を見守っていた堀川国広が現れる

堀川「兼さん」

和泉守「あん？なんだよ」

堀川国広はニコニコしている

和泉守「あーもう！なんだってんだよ！」

堀川「兼さーん」

和泉守兼定はいなくなる

そして堀川国広はニコニコしながら追いかけた。

夜空には天狼星が輝いていた