美しく舞う桜 (ページ39)

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不服な蜂須賀ページ39

堀川「何とか片付いたみたいだね。」

桜姫「(蜂須賀様が不服そうにしている…)」

蜂須賀「・・・余計なことはしないでもらえるか。」

和泉守兼定が間に入り

和泉守「おいおい、兄貴が弟を助けるのが余計な事か？」

蜂須賀「彼を兄だと思ったことは一度もない」

そういって蜂須賀虎徹が去っていく

和泉守「お、おい」

長曾祢虎徹は苦笑し、去っていった。

和泉守「おい、全く…」

和泉守兼定が去る

堀川国広も和泉守兼定を追って去ろうとしたが・・・

堀川「桜さん！一緒に来てくださいませんか？」

桜姫「わかりました」

堀川国広が桜姫ををエスコートしながら去っていった。

残った大和守安定は遠くを見つめ

安定「‥・なあ清光」

清光「ん？」

安定「僕達が…新撰組に入隊することができたら…沖田君をすぐそばで守ってあげられるのにね。」

清光「え？」

安定「例えばだよ、例えばの話」

清光「…うーん…まあ…そんなこと出来るわけ無いと思うけど」

安定「…うん、そうだよね」

暫くの間沈黙の時間が流れる

清光「…安定、僕たちも行くぞ。」

安定「…うん‥・もう少しだけ」

清光「・・・」

加州清光も去る

安定「…」

日が落ちていく

安定「…あ」

近藤たちがやってくる

藤堂たちが合流している

近藤勇「本当なのか藤堂君！」

藤堂平助「はい！上洛する将軍の警護の為に広く人材を求めているとのこと！実力さえあれば・・・身分は関係ないと！」

土方歳三「‥・侍になれるということか」

藤堂平助「はい！」

近藤勇「‥・トシ・・・行こう、京へ」

土方歳三「ああ！」

近藤勇「総司、お前は？」

沖田総司「行きますよ。お二人だけじゃ心配ですし」

近藤勇「ふふ、そうだな」

土方歳三「…勝っちゃん」

近藤勇「ん？」

土方歳三「…俺達、侍になれるんだな」

近藤勇「ああ！」

近藤、土方、藤堂は駆け出す

沖田はそんな彼らを嬉しそうに見つめている

沖田総司「‥・近藤さんと土方さんが嬉しいなら…僕も嬉しいんですよ」

夕暮れの中、天狼星が輝き始める

安定「…沖田君」

大和守安定が去る

沖田は天狼星を見つめ、去る

黒猫が現れ、沖田を見つめて追いかける。

夜になり、誰もいない場所で天狼星が輝いていた。