美しく舞う桜 (ページ16)

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不穏な空気ページ16

～阿津賀志山付近～

一人佇む弁慶。そこに義経が現れる

源義経「弁慶」

武蔵坊弁慶「我が君」

源義経「今宵、奇襲を仕掛け…兄上を討つ。」

武蔵坊弁慶「・・・は」

義経は抜刀し刀を見つめ

源義経「・・・いよいよか・・・いよいよこの手で…兄上を…」

刀が怪しく光り、義経が何者かに支配されていく。

源義経「八つ裂きにしてくれる・・・」

苦しみだす義経

源義経「・・・ぐ・・・ぐああああ！」

武蔵坊弁慶「我が君！」

義経に駆け寄る弁慶。

源義経「来るでない！」

義経は支配されかけるが、なんとか跳ね返す。

荒く息を吐く義経

武蔵坊弁慶「我が君！」

源義経「・・・大丈夫だ」

武蔵坊弁慶「・・・」

源義経「…聞かねばならぬ…兄上が…なにゆえ余を殺そうとしたのか…。」

武蔵坊弁慶「・・・我が君」

源義経「…余は・・・兄弟で争うことは望まぬ…理由さえわかれば鞍馬寺にでも出家しようと思うておる。」

義経は微笑み、

源義経「・・・そうなれば、お主と同じ、坊主じゃのう！」

武蔵坊弁慶「・・・我が君」

源義経「はっはっはっは！」

義経がいなくなる。

武蔵坊弁慶「・・・」

薙刀を見つめる弁慶

薙刀が弁慶を支配しようとするが、なんとか跳ね返す

武蔵坊弁慶「・・・やはりこの力は危険だ…だが…どうすれば…」

弁慶が去っていった。