消えた天才コンビ

１０、過去 ページ12

バレーをやっていた時は、本当に楽しかった。

毎日が宝物だった。


私がバレーを始めたのは、小学３年生。

その時、翔陽は小学２年生だった。



凄く練習して、私達はどんどん上手くなっていった。


どんなポジションもできるようになった。

それは、翔陽も一緒。



私と翔陽のコンビは最高で、天才コンビと恐れられた。

だからこそ、そう呼ばれたんだと思う。


あの時は、楽しかったな。

翔陽もそう思ったんだよね。




でも、ある日


日向「彩！」


ポジションとか関係なくやっていた。

どこのポジションとかなかった。



翔陽にトスを呼ばれた。


彩「翔陽！」


翔陽にトスを上げたけど、合わなかった。

ボールはしたに落ちる。


彩「ごめん。」

日向「いや、こっちこそごめん。今のは、フォローできたよな。」


そう言ってくれたけど、明らかに私のミス。

ショックが激しかった。


その後も重ねに重なった私のコンビミス。

そして


彩「翔陽！」

日向「彩！」


翔陽にトスを求めるも、ドシャットをくらった。


この試合は、私のせいで負けた。



女「彩ちゃん、大丈夫だよ。」

男「そうそう。あんまり気にすんなよ。」


全然よくなかった。

私のせいで負けたのに。


日向「調子悪い日もある。穂海達の言うとおり。気にすんな。」



翔陽はそう言って慰めてくれたけど、全然無理で。


私は、その時からバレーをやめた。

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