大好きな彼女に別れを告げられたけど理由を教えてくれないので及川さんは今日もあの手この手で彼女を引き止めようと努力しているようです。【HQ】

別れないから ４１ ページ41

【Aさんside】


はぁぁぁ、ついに学校休んじゃった
徹との約束の期間明日までなのに



母「A朝ごはん食べないの？」

『食欲ない』



お母さんに学校休みたいって言ったら
いつもなら行きなさい行きなさいって言ってくるのに今日はあっさり了承してくれた
逆に怖いんだけど



母「Aは、運命の出会いって信じてる？」

『…は？』


朝ごはんを食べるお母さんが私にそう聞いた
あまりにも唐突な質問に戸惑った
ていうかなんで今このタイミングでそんな質問？



母「お母さんはね、お父さんのこと運命の人だって思ってるの」

母「そりゃ昔はケンカもしたし別れそうになったこともあるけど、結局のところたどり着くのはお父さん」

母「今はもうお父さんは亡くなっちゃったけど、お母さんはお父さんと出会えて、そして結婚してアナタを産んでよかったと思ってる」

母「Aには、そんな人いない？」






運命の人…







母「どんなに見栄を張っても好きじゃないって言おうとも、どんなに距離を置いても結局のところたどり着くのは誰？」


母「そのままの自分でいられる人、そして自分を幸せにしてくれる人は？」









…それは…









母「じゃあお母さん仕事行ってくるわね。あ、家出るなら鍵ちゃんと閉めてね」









お母さんはそう言って仕事に行ってしまった









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『(運命の…人…)』

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