大好きな彼女に別れを告げられたけど理由を教えてくれないので及川さんは今日もあの手この手で彼女を引き止めようと努力しているようです。【HQ】

別れないから ３９ ページ39

【Aさんside】


…なんで泣いてるんだろ
ばかみたい
こんなことで泣くなんて
ていうかこの涙はなんの涙なんだろう



谷原「あれ、Aちゃん？」

『谷原くん…』



校門でばったり会った谷原くん
そういえば私谷原くんからの告白もちゃんと返事してないな
やること多すぎでしょ



谷原「今帰り？送るよ」

『あ、いや』

谷原「いいから。ほら行くよ」




────────────────────






谷原「いやー腹減ったー」

『…』

谷原「お腹減ってない？」

『あ…うん。そうかも』



正直いって全然お腹空いてないけどね
この状況気まずすぎるから早く家帰りたい



谷原「なんかあった？」



谷原くんはそう口にした
谷原くんに、相談してもいいのかな



谷原「俺でよければ力になるよ」

『えっと…』



えぇい！もうなんでもいい！









『…自分の気持ちが、分かんなくて』

谷原「自分の気持ち？あぁ、もしかして及川くんのこと？」


首を縦に振った


谷原「それは俺にも分かんないよ」

『えっ』

谷原「ははっ、全然力になってないね」


まぁ確かに力になるよって言ってたのに
これじゃあまったくもって力になってない


谷原「でもそうでしょ？好きって気持ちは結局のところ自分しか分からないんだから」


…


谷原「ま、及川くんじゃなくて俺んとこ来てもいいんだよ？」




谷原くんは私の瞳をまっすぐ見つめた




谷原「俺ならAちゃんにそんな顔させない」









・









谷原「今すぐ返事出すのは無理だろうと思うから、気長に待つよ。いい返事、期待しとく」

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