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『あっ!いた!蛍ちゃん蛍ちゃん!!』
テストが終わった翌日。
次の時間は体育館で体育のため山口とともに体育館へ向かっていた道中、2組の教室の前ではしゃぐAに声をかけられた。
手に握られている紙は恐らくテスト。
テストは5日間かけて行った。
だから初日や2日目のテストはもう返ってきてもおかしくない。
『じゃーん!!見て!!見て!』
「そんなに近づけられても見えないんだけど」
これでもかというぐらい近づけられたAの答案用紙には丸が大量につけられていた。
数Iと古典、あとこれは…現国かな。
満点とはいかないがいつものAのテストの点数よりは遥かにいい。
『数Iが1番自信なかったんだけど70点もあったんだ!すごくない!?』
キャッキャキャッキャとはしゃぐ。
まだ全部テスト返ってきてないのに。
他のテストの点数悪くて補習かもしれないのに。
…まぁでも
「おつかれさま」
僕はAの頭の上に手を置いた。
山口が ツッキー早く行かないと遅刻しちゃうよ と少し歩いたところで言っている。
体育の教師は遅刻にうるさいから早く行かないと。
「じゃあね」
Aにそう言って僕は体育館へ向かって足を進めた。
「…あ」
そうだ、あれを伝えておこう。
「夏休み、クレープ食べに行こうか」
『クレープ?』
「Aが美味しそうって言ってたお店のクレープ」
それを聞いたAは昔と同じく
ぱぁぁっと笑顔になって頷いた。
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作者名:肉じゃが | 作成日時:2018年8月19日 12時