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〉Aside
好調なスタートを切ったのも束の間、3回戦でフルセットの激闘の末に敗れた。
ミーティングルームは音ひとつないほどに静かだった。
密着カメラもない選手だけの部屋で、淡々と出てきたのは反省の言葉ばかりだった。
紗理那は言った。�� キャプテンとして不甲斐ない �瓩函�
改めて痛感した。自分の存在意義の無さ。
『 外行ってくる 』
古賀「 早めに戻ってくるんだよ 」
ミーティングルームを出れば待ち構えている取材陣も、私の様子を見て察したのか、何も聞いてはこなかった。
:
高橋「 A、さん…？ 」
『 ん？あ、藍くん 』
高橋「 隣、いいっすか？ 」
『 うん、いいよ 』
触れそうで触れない距離に腰をおろした彼から、優しくて落ち着く柔軟剤の香りが鼻を掠めた。
高橋「 今日の試合、お疲れ様でした 」
『 …かっこ悪い所、見せちゃったね 』
高橋「 そんなことはっ、………まぁ、いつもよりは。笑 」
『 ふふ、言ってくれるじゃん。笑 』
高橋「 1人で反省してたんすか？ 」
『 反省することしかなくて、整理ついてないけどね 』
高橋「 俺から、アドバイス的な？してもいいっすか？ 」
『 いいの！？ 』
高橋「 厳しいこと言っちゃうかもですけど 」
『 お願いします…！ 』
座り直して頭を下げれば、彼の整った横顔が何か言葉を選んでいるように見えた。
だから言った。
�� 率直に、藍くんの意見を聞かせてほしい ��
高橋「 Aさんのスピード、滞空力は何も文句ないっす。
相手にとってはものすごくやりづらいフェイクになってたし。
ただ、今回の試合は単調すぎたかなと 」
『 動きが？それとも攻撃展開が？ 』
高橋「 Aさんの中で、今までと違う感覚あったんじゃないっすか？
データとかそういうのじゃなくて、気持ちの方で 」
核心をつかれた気がした。
この子はちゃんと、私の変化さえも見てくれていたんだなと、隠すことのできない私の弱さを。
『 劣等感、感じちゃったの 』
高橋「 うん 」
『 いつも通りだったはずなのに、私のブロックなんてまるでないように上から打たれた時。
……指一本かすらなかったっ 』
高橋「 うん 」
『 自分はやっぱり足りてないんだってっ。
それにっ、コースにも打ち込めなくなってっ。それでっ 』
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LIL. - ゆりさん» コメントありがとうございます。まとまりのないお話ですが、楽しんでいただけるよう頑張ります！ (10月23日 11時) (
レス) id: 34a88b14c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - めちゃめちゃ続きが気になります！これから更新楽しみにしてます！ (10月10日 12時) (レス) id: 203fcc8e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIL. | 作成日時：2023年10月10日 0時
