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〉石川side
『 …ふっ。笑 』
A「 ちょ、祐希っ、なに笑ってんの 」
『 昔のこと思い出して。笑 』
A「 なにそれ。ってか、は、離してよっ 」
『 やだ 』
A「 …しちゃうじゃんっ 」
『 え？ 』
A「 …勘違い、しちゃうじゃんっ 」
真っ赤な顔を手のひらで覆う彼女が愛おしくて、
『 していいよ。勘違い 』
俺はさらに彼女を力一杯抱き締めて、「 好きだよ 」と彼女の耳元でそう呟いた。
A「 …本気で言ってる？ 」
『 それ以外何があんの 』
A「 …いつから？ 」
『 自覚したのは選抜の時くらい。でもたぶん、もっと前から、好き、だったんだと思う。
待って、恥ずかしすぎる 』
A「 祐希が照れたら、私もっと照れちゃうじゃん。やめて 」
弱々しく胸板を押す彼女の顔を覗き込んで、「 で、返事は？ 」なんて催促してしまう俺は内心焦ってる。
早くいい返事を聞かせてくれないと、俺の心臓がもたない。
A「 私も、…………好き、です 」
『 よかった。笑 』
A「 でもっ！付き合うのはまだダメ！ 」
『 え、なんで！？ 』
A「 ちゃんと勝ってから、にしてほしい。…だめ？ 」
『 …だめ。…って言いたいけど、分かった 』
「 ありがとう 」と笑う彼女が可愛すぎる。
SNSで《 佐藤Aが可愛すぎる 》って話題になってんの、頑なにSNSをやろうとしないAは絶対知らないだろ。
早く公言したい気持ちをグッと堪えて、俺は彼女に同じ仲間として「 がんばれよ 」とひとことだけ告げた。
:
彼女と別れて宿舎に戻った俺は、真っ先に駆け寄ってくる犬みたいな男に絡まれた。
高橋「 こんな遅くまでどこ行ってたんすかぁ！祐希さん 」
『 どこでもいいだろ。笑 』
高橋「 俺、祐希さんに相談したいことあって！ 」
『 相談？いいよ 』
高橋「 俺実は、Aさんのこと気になってて 」
『 え！？ 』
高橋「 祐希さん、Aさんと仲いいじゃないっすか。
その、どうすればいいかなって 」
『 …まじで言ってる？ 』
高橋「 まじのまじっす 」
『 そう、なんだ 』
高橋「 もちろん今は大会第一っすよ！！ 」
『 お、おう… 』
おい、A…
俺、待てる自信今にでもなくしそうなんだけどどうしよう。
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LIL. - ゆりさん» コメントありがとうございます。まとまりのないお話ですが、楽しんでいただけるよう頑張ります！ (10月23日 11時) (
レス) id: 34a88b14c2 (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - めちゃめちゃ続きが気になります！これから更新楽しみにしてます！ (10月10日 12時) (レス) id: 203fcc8e94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LIL. | 作成日時：2023年10月10日 0時
