超特急の姫。 part3

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何枚かグループショットを撮ると


「ごめんね！

何枚かアユちゃんソロでもらって良いかな？」




思わぬご指名にびっくり。



『えっ、私ですか？』


「うん！」


カイ「おっ、頑張れー！」


リョウガ「腕の見せ所、だね」



いやぁ...

そんなこと言われてもなぁ...



「もう、とにかく楽しいっ！
って感じで！」


『分かりました、』



さっきまでの私がどんな顔をしてたのかは知らないけど


カメラが向いた瞬間



思いっきり笑顔を作った。



一度光を浴びれば、

そのあとは私の意識しないところで勝手に体が動き出す。




歓声も、どよめきも、メンバーの声も、

遠い彼方から微かに聞こえてくる程度。





そして、


「おっけー！ありがとう！」


と終了の声がかかれば

またさっきまでの私に戻る。



ユーキ「よっ！流石だねぇー！」


『いやいや、そんなことないよ笑』



コーイチ「また一段と表情作るの上手なったなー！」


カイ「ほんとだね、アユは本当にすごいよ。」



コーイチがわしゃわしゃと私の頭を撫でれば、周りから一段と黄色い歓声が。


リョウガ「おーい、先進むぞー」


『はーい！』




それからもゆっくりと進みながら、ファンとの交流を楽しんだ。







ユースケ「いやぁー！楽しかったー！」


タクヤ「...寒い。」


カイ「確かに、結構雨降ってたもんなぁ


9号車のみんなは大丈夫かなぁー...？」




パレードが終わって控え室に戻ってきた私たち。


ライブもこのまま出る為、着替えられない。


タカシ「A、足は大丈夫なんか？」


『あ、！


そう言えば靴履いてないんだったね！笑』



がっつり手で靴を持っているのに靴を脱いだことを忘れていた。



タカシ「足 見してみ、」


有無も言わさずドレスを捲って私の足を見るタカシ。


タカシ「おまっ！


足泥だらけやし、切れとるやないか！」


タクヤ「え、？」


カイ「、、スタッフさん呼んでくる。」


リョウガ「あぁ、頼んだ。」


ユーキ「痛くなかったの？」



全く気付かなかった。


っていうか

ドレスだからノースリーブだし、
雨降ってるし、
もう10月だし。


季節に合わない衣装と雨のせいで寒すぎて常に手足は痛かった。


コーイチ「無理したらあかんやんか...」


『ごめん、、


全く気付かなかった。』



ドレスがふわふわしてるのとタカシに捲られてるのもあって、自分の足がどんな状態なのか全く見当もつかない。








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