超特急の姫。 part2

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ただただひたすら走って帰った。


家と事務所がそこまで遠くなくて良かったな、とか余裕のあることを言えるようになるのはもっと先の話だけど。



ガチャッ


コーイチ「おいAどこ行っててん！」

なんてコーイチのお怒りも無視してスタジオにこもった。


内側から鍵をかけて。




こんなブザマな姿、見せられない...。



『うああああぁぁぁーーー！！』


なんで私ばっかり


こんな振り回されて


幸せになれなくて


苦しめられて





...やっと、やっと新しい道を見つけて


走っていけるって思ったのに



忘れられるって思ったのに



なんで引きずり戻されるんだろう



ユースケ「ねぇA！？」


タカシ「Aどないしたん！？」


タクヤ「コーイチに怒られて拗ねてるんだったら

コーイチは心配してただけだから出ておいでー？」



違う



優しさに甘えるのも


優しさを突き返すのも


優しさをあなたたちには関係ない、と閉ざして無かったことにしてしまうのも




何もかも違う。


カイ「Aー？

開けてよ...」


リョウガ「お、俺たち頑張ってパスタ作ったからさ！


みんなで一緒に食べようよ、、」

ユーキ「うんうん！そうしようよ！


俺が玉ねぎ切ったんだよ！

いっぱい涙出たけど、Aの為に頑張ったんだ！


だから食べてよ！」


コーイチ「...お前ええ加減にせえよ！


何回言ったら俺らのこと頼んねん！


仲間なんやから頼れ言うとるがな！


一人で抱え込んで何が解決すんねん！！

なんのための俺らや！


メンバーをただの仕事仲間やと思うとるんやったら大間違いやからな！」


カイ「コーイチやめろって。。」



コーイチ「辛いならなんで辛いって言わんのや！



お前の悩みは俺らの悩みや！


一人で抱えんなや！」





コーイチの言葉が全部心に刺さってくる。


もう涙でぐっちゃぐちゃで、



頭も顔もぐっちゃぐちゃで、



でもコーイチの言葉はしっかりと心に入ってきて、私を溶かしてくれた。



リョウガ「ん、まてよ？


これ外からでも開くんじゃなかった？」


ユーキ「え？」



ガチャッ


タカシ「A！

大丈夫やで、俺らがおるで、もう心配ないから」



そう言って優しく抱き締めてくれた。


ユースケ「何があったのか、話してよ。」


ユーキ「そうそう！


話したら楽になる事もあるし！」


カイ「もう俺らに内緒は無しだよ？


もちろん俺らもちゃんとAに全部言うから。」

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