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邂逅 ページ1

日本ダービー。

又の名を東京優駿

約7500人のウマ娘が毎年デビューする中で、たった18人しか出走できないこのレース。

そんなレースに、俺は心酔している。

ナリタブライアン先輩が

タニノギムレット先輩が

シリウスシンボリ先輩が

世代最強に輝いたそのレースに、俺も…!

「っし!こんなモンだろ」

ここはトレセン学園、栗東寮の一室。今日から俺はトレセン学園の一員…!入学試験はムズかったし、面接だって緊張した。けど狭き門をくぐり抜けたんだ!!

《コンコン、ガチャ》

「こんにちは!今日からアン…貴方のルームメイトになる、ダイワスカーレットって言います♪」

「おう、よろしくな!」

なんかすっげーヤツが来たな。あんなになげぇ髪をツインテールに、そして頭にティアラなんか乗せちまって。

「女王サマのおでましってか?」

「なにか言ったかしら?」

「別に?」

「ふーん。あ、この線から向こうが貴方のスペースで、こっちがアタシのスペースね」

まじかよ…コイツ部屋を縦に区切りやがった。

「な、なんでだよ!つーかお前の方が広くねぇか!?」

「なによ」

「〜〜〜っ!!!このくらい、譲ってやらぁ!」

そのうち向こうから「アタシがバカだったわ…部屋は区切るモノじゃないもの!迷惑かけた分、アンタの好きにしてくれていいわ♪」とか言うだろ。

「へへっ」

そんなことにお構いなしに、俺は机やベッドの周りをバイクの模型やら貰った蹄鉄(かっこよくてイカすモノ)を飾る。

「えぇ…ウソでしょ。アンタそういうのが好きなの?」

「文句あんのかよ」

「いーえ、別に?渋い趣味をお持ちの方だと思いまして」

…?

「シブいのがかっけーんだ。俺は誰よりもかっこいいウマ娘になるためにこの学園に来たんだからな!形から入るのも手だからな!」

「じゃあ、アタシの夢とちょっと似てるじゃな…似てますね!アタシの夢は、“1番のウマ娘になる”ことなんです♪」

コイツ、もしかして猫被ってんのか?そう思ってるとダイワスカーレット…なげぇな。スカーレットでいいや。スカーレットはカバンに教材を入れた。

「授業は明日から…絶対1番に教室に入ってやるんだから!だから、アンタも早く寝なさいよね!」

「はっ。俺はオマエの言う事をホイホイ聞く犬じゃねーんだ。俺のことは俺が決める!」

「アンタ、ぜったい夜ふかしするタイプでしょ!」

「おう!」

開戦→



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作者名:飛べない鳩つぁん | 作成日時:2024年1月20日 12時

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