異世界日常生活 (ページ7)

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誰もページ7

Bラウンジで15時からの自由時間をぼーっと過ごす

することと言えば円形のソファに座り談笑している彼女達をたまにチラリと盗み見ることだけだ

あれからここの生活に慣れるまでそう時間はかからず、けれども彼女達みたいに生きることを純粋に楽しむ気分には全くならなかった

彼女らがはしゃいでいるのはきっと実年齢より若くなっている自分の外見のせいだと思う

私自身も元の25歳の外見から16歳くらいにに若返っている
だけどそんなことはどうでもよかったしそれについての説明もほとんど聞いていなかった

私は彼女らの様に現状についていけていない

(なんで、せっかく終わったのに…)

｢なんでまだ生きてるの…｣

そんな小さな独り言は、独り言にならずに掬い上げられた

｢こっんにちっはぁー♪みつるちゃん！なーにいっちゃってんの～あたしかなしー！｣

明るすぎる程朗らかな声は、わたしの目の前でとまり下を向いていた顔を両手で挟み上に上げる

｢ぇ｣

吸い込まれてしまいそうな綺麗な瞳に見とれているとその背後に土屋先生がにこにことしてたっていた

｢みつるさん、こんにちは｣

｢こんにちは｣

戸惑いながら、女性の最後の言葉を無視し二人に挨拶だけを返す

土屋先生以外の人が話しかけにくるなんて珍しい

何かあるのだろうかと相手からの行動を待つ

すると女性がやれやれと言わんばかりにかぶりをふり

｢なるほど、人見知りだねみつるちゃん｣

隣に座っても？

どうしてそんなこと聞くんだろうと考えながらどうぞと手を横に出して示す

土屋先生は何故か談笑組の方へと加わっていた

(別に良いけど)

｢あたしは、林飛鳥、はーちゃんって呼んでね♪｣
肩がくっつくくらいの距離に腰を下ろした女性はそう名乗った

｢はぁ…｣

わたしは、馴れ馴れしいこの人のテンションについていけずに気の抜けた声が漏れる

彼女…はーちゃん(どうしても呼べとうるさいので)は、わたしの反応がなくても勝手にお喋りを続けたまにわたしに返事を求めたり、色々話していた気がする

それをそっと土屋先生は見守っている様子だった

確かに彼女は土屋先生よりも話しやすいのかもしれない

そんな日が毎日続いてさすがにはーちゃんにも慣れてきた

　それでもわたしは

　誰も信じたりしない