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「変な空気にしてもうた(笑)ごめんな」
まだ照れてる、可愛い。
唇に残る甘いこの感じは何だろう。
．
そうしてお祭りも終わり、帰る時間になった。
「今日はほんまにありがとう」
「私は何も…」
「隣におってくれただけで俺は幸せや」
こんな私が人を幸せにできているなんて、面と向かって言われても信じ難い。
「家まで送るな」
ふと、海に寄りたくなった。
「ねえ神ちゃん、時間ある？」
「？おう、俺は何時でも」
神ちゃんに、あの景色を見せたい。
．
「もう少し」
「なにー？めっちゃドキドキすんねんけど」
すると目の前に海が開ける。
「え！！こんな近くに海見下ろせるとこあったんや！！」
神ちゃんは私が最初に見たときみたいに驚いた顔をした。
「綺麗でしょ？」
「いつから知ってたん？」
「しげが教えてくれたの」
その時、神ちゃんは明るい顔から一変して強張った顔をする。
「しげ…？」
「…え、うん」
「そーなんや」
なんだこの感じ。
「しげとも来てんの？ここ」
「たまに？」
「ふーん」
あぁなるほど、嫉妬か。これが嫉妬ってやつか。
「この涼しい海風が、嫌なこと全部吹き飛ばしてくれるの」
．
「…あれ」
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作者名：さな | 作成日時：2017年9月24日 18時
