かくしごと ③ ーKEIー (ページ19)

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文化祭終了時刻まであと僅かということもあり、
客足も増え、無事にチュロス以外の出し物もすべて売り切ることができた

すごい達成感に満ち溢れてる

生徒「伊野ちゃんのおかげで売り切れたよありがとっ」

生徒「ありがと先生っ」

『俺は何にもやってないって。

頑張ったのはお前たちだろ？よく頑張ったお礼としてジュース一本おごってやる』

　《やったー！！！！》

俺が表に出てた時間は30分ぐらいだし、

この文化祭のために何週間も前から準備して、当日も回る時間を犠牲にしながら頑張ってくれたこいつらに感謝しなきゃいけない

文化祭終了のチャイムが鳴り、

俺のおごりのジュースで乾杯して文化祭の終わりを迎えた

みんな達成感でキラキラしてる

修学旅行から文化祭を通してクラスの仲も深まった気がして嬉しかった

『じゃあ締めくくりとして代表して山田！』

山「えっ！？」

『総括お願いしやす！』《お願いしやす！！》

こういうのは先生がやる仕事でしょ…とかぶつぶつ言いながらも前に出てくる

山「先生がだらしないんで俺からっ」

『一言余計だぞー』

山「まぁ、文化祭のために衣装とか調理とか率先してやってくれた女子
　机とか材料とか重いもの運んでくれた男子、俺はこのクラスを誇りに思ってます

こうやって協力して全部売り切ったし、この文化祭は大成功だと思います！

　みんなお疲れさまでした！！！！！」

あの山田がこんな立派なこと言えるようになっただなんて…

少しウルっときてしまった

みんな後夜祭のために体育館に移動し始め、校舎内を施錠するために見回り中

後夜祭が始まるのは16時からだからあと30分でAに…

そんなこと考えながら歩いていると、前から来る人に避けきれず当たってしまった

『あぁ、ごめん！』

って、生徒かと思ったら薮先生！！

薮「前見てんのにぶつかるとか大丈夫か～？

　伊野尾先生後夜祭行くよね？」

『ちょっと残った仕事があるのでそれが終わったら行きます』

薮「ふーん、終わったら来てよね～

俺のクラスの男子がハイクオリティなダンスするらしいから」

上手く言い逃れできたのか？

心拍数が急に上がったのを落ち着かせながら教室を回った