ピアス 歌詞無さんリク イルーゾォ ページ15
「ピアス開けたいな」
「そうなのか？」
リビングのソファの上、私がボソッと呟いた言葉をイルーゾォは聞き逃さなかった。
「うん。でも自分で開けるの怖いし、病院行こうかなって」
「おいおいそんなことに金使うの勿体ねぇだろ。俺が開けてやる」
「ほんと？」
ちょっと待ってろ、とイルーゾォは立ち上がりリビングを出る。
しばらくして手にピアッサーといくつかピアスを持って戻ってきた。
机にそれらをガサッと置くと、今度はズボンのポケットから消毒液やらコットンやらを取り出す。
自分はピアス開けてないのにどうして用意がこんなにも周到なのか。
「なんか色々準備するんだね」
「そりゃそうさ。機械で一発ガチャンではい終わりってのは無いぜ」
「へぇ…イルーゾォは開けてないのに詳しいね」
「昔は開けてたけどもうやめたんだ……で、初めてのピアスはどれがいい？」
テーブルに並んだ三組のピアス。
全部紫と黒で、デザインが微妙に違うだけだ。
「じゃあ、シンプルなこれ」
「ん」
丸いマーブル模様のそれを渡せば、彼は頷いて開封した。
それから私の髪をかき上げピンで留める。
冷たい消毒液の染みこんだコットンが左の耳朶に当てられ肩が跳ねる。
「じっとしてろよ」
「痛いの？」
「いや、びっくりはすると思うけど痛くはない」
ちょっとビクつきながらその瞬間を待つ。
ピアッサーが耳に当てられ身構える。
そして……
ガチャンッ！！
大げさな音がした。
「ッ！」
「ほら、大丈夫だったろ？」
そこから手早く処理をして、ピアスがつけられる。
右の耳も同じ手順を踏んで左右対称。両方ともピアスがはまった。
「…ベネ。ありがとうイルーゾォ」
「おう」
「いやーいいなピアス」
「そうだな…なんか、俺が開けてやったと思うとよりよく思えてくる」
「なにそれ」
私の耳をそっと撫でてご満悦のイルーゾォ。
ちょっと笑ってやれば、彼はいつも以上に機嫌の良い笑みを浮かべた。
もしかして自分からやってやると申し出たのも、ピアスを手持ちの物から選ばせたのも、
この人の独占欲だったのだろうか。
そう思うとなんだか私自信を占領されているような気分だ。
でもそれも悪くないかなぁ、なんて。
私は鏡を見て再度笑うのであった。
call me maybe 歌詞無さんリク ドッピオ→←結婚しよう ディ・ス・コ
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ウィルゴ・パルテノス - リクでダービー兄弟と一緒に日本の駄菓子を食べてみたをお願いします (2022年8月16日 7時) (
レス) id: b628f3ea92 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - 15さん» コメントありがとうございます。浮上もできない半端な者ですがもう少しだけ頑張るつもりです。 (2020年9月18日 16時) (レス) id: eaa08fab16 (このIDを非表示/違反報告)
ヒヨコダイル - みかんじゅうすさん» 更新はするつもりです。ですが、度重なる体調不良と将来の進路に関する活動を含む学生生活が忙しくてなかなか趣味としてPCに向かえない日々が続いております。決して投げ出したわけではございません。誠に申し訳ございません。もうしばしお待ちください。 (2020年9月18日 16時) (レス) id: eaa08fab16 (このIDを非表示/違反報告)
みかんじゅうす - もう更新されないんですか？ (2020年9月16日 23時) (レス) id: 33585c80db (このIDを非表示/違反報告)
15 - 神よ！ (2020年8月15日 22時) (レス) id: 33585c80db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒヨコダイル | 作成日時：2018年9月17日 21時
