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夢みたいだった。
ただただ、信じられなかった。
ジョングクの部屋から出てきた女の子に、ジョングクに引っ張られながら走るその姿に
深く被られた帽子の中から、一瞬見えた綺麗な横顔に 走りながら振り返った君と目が合ったとき よく見えたその可愛らしい顔に
全てにおいて心臓がうるさくて、ほんとに 夢なんじゃないかって 思うくらいだった。
そのくらい、もう一度会いたかった人だった。昨日から ずっと探していた。ずっと、忘れようとしていた。
JK「……ヒョン、言いたいこと分かりますよね」
さっきまで、あの子がいて あの子と話して あの子の声を初めて聞いて ころころ変わる可愛らしい表情を見ていた あの幸せは、とっくに過ぎていた。
今、目の前にいるのは 怒った様子のジョングクだけ。
JK「…僕、会いに行ったりしないんだったら話すって 言ったはずです」
「……」
JK「…あの子はヒョンのペンだし、ヒョンはあの子が気になってたから危険だって言ったんです。」
ジョングクが心配して怒ってるのは、いくら僕でも分かってる。
「…ちがうよ。ジョングク」
でも違う。
違うんだよ。ジョングク。
「…あの子、僕のペンじゃないよ。」
"……ちが います "
わかってたように聞いて、その結果そうじゃなかった。しかも本人の口から否定されて、
情けな…こんな悲しいんだ。自分が推されてないの、
いや、あの子だから 悲しいのかも。
JK「………え、」
「バカみたいだよね。ほんと、アイドル失格どころじゃないね」
そう笑って見せるけど、上手く笑えてないのか なんとも言えないような顔で見つめてくるジョングク。
ジョングクだって、あの子と朝から話してたんでしょ?
あの子に帽子あげたんでしょ?
ジョングクのタイプにどストライクだし、僕と一緒で気になるんじゃないの?
だからそうやって心配してくれるんじゃないの?
次々に出てくる言葉は、ジョングクには言えなかった。
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マユミン(プロフ) - お待ちしておりました!とても好きなお話なので更新嬉しいです^_^ (2021年3月29日 15時) (レス) id: 93502ec7e6 (このIDを非表示/違反報告)
あや(プロフ) - 待ってました!受験お疲れ様です!続き楽しみにしています!! (2021年3月23日 23時) (レス) id: 12709d1543 (このIDを非表示/違反報告)
ちょん - とても素敵なお話ですね。続きが気になります。更新頑張ってください。 (2020年6月6日 10時) (レス) id: 7ec8d40e9d (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - はやく続きが気になって仕方がないです!!更新楽しみにしています! (2020年5月1日 15時) (レス) id: 19d60ed3d4 (このIDを非表示/違反報告)
テミン(プロフ) - jkさん» ですね笑 その人は前世で何をしたんでしょう... (2020年4月30日 18時) (レス) id: 35b62889c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:テミン | 作成日時:2020年4月11日 11時