歪んだ十字架３ (ページ47)

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ラウールside

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扉の外で聞き耳を立てている僕もびっくりした。

普段怒鳴ったりしない亮ちゃん。

びっくりするぐらいお母さんに対して怒鳴り散らしていた。

　
　

亮平「俺も今までラウに対して、ひどいことたくさん言ってきた。」

亮平「悪気なんて一切なかったし、ラウを傷つけることで、自分の心を保ってた。」

亮平「でも、それじゃダメなんだよ。単なる当てつけなんだよ。ラウがっ、ラウが壊れちゃってから間違いに気づいた。いけないことをしてるって。このままじゃダメだって。」

辰哉「亮平・・・。」

　

　
　

記憶がないからあんまり分からないけど・・・

僕に対して、亮ちゃんは結構強く当たってたんだって。

僕を守ろうとする言葉の数々に、涙があふれた。

　

亮平「もうさ、やめようよ。自分が産んだ子だよ。あの時、父さんが命を懸けて守ったんだよ。」

亮平「ラウのこと見てあげてよ。あんな子じゃなくて、名前呼んであげて。」

母「・・・・・・。」

　

　

分からない。

なんでだかわからないけれど、

扉の方に足が進む。

　

　

会いたくないのに会いたい。

お母さん。

ごめんね。

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