歪んだ十字架３ (ページ40)

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ラウールside

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入院中はお兄ちゃんたちが結構お見舞いに来てくれた。

なんだか嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちが半分半分。

　

　

大ちゃんのアニメも、康二くんの写真もいっぱい。

もうすぐ退院なのに。

持って帰るの大変だよね(笑)

　

それとね。

僕の記憶がすっぽり抜けてしまっているんだって。

だから知らなかったんだ。

辰にいからお父さんとお母さんのことも聞いた。

　

　

ラウ「死んじゃったの？なんで？」

　

　

ショックを隠せなかった。

辰にいは違うって言ってくれたけど、それが僕のせいってことも何となくわかった。

　

辰哉「お父さんがいなくなってから、お母さんもちょっと具合が悪くてね。」

兄弟で僕を傷つけてしまったこと、

未だに照にいや翔太にいとも折り合いが悪いんだって。

　

そう聞いた時、何となく感じてた違和感が嘘ではないことが分かった。

だからか・・・

お父さんやお母さんがお見舞いに来なかったり。

お兄ちゃんたちがなんとなく、僕に対して気を使っている感じがずっとしていた。

　

　

亮ちゃんなんて・・・

オドオドしてて、すっごく変な感じだったもん。

照にいや翔にいもお見舞いきてないのはそう言うことだったんだね。

辰哉「俺らもラウにたくさん当たっちゃったんだ。ラウのせいじゃないのにね。本当にごめんね。」

ラウ「そう・・なんだ。」

　

　

　

　

４年間の出来事がすっぽり抜けている自分が、

なんだか怖くなってしまった。

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