歪んだ十字架３ (ページ28)

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辰哉side

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大野「う～ん。そうですか。」

　

ラウールのことについて、カウンセリングを始めた方が良いと教えてもらって。

紹介してもらった大野先生。

カウンセリングって聞いて何を言われるのか、ちょっと身構えていたけど、

診察室に入ると水色にほわほわと浮かぶ雲の壁紙。

パステルカラーを基調とした部屋を見てなんだか拍子抜け。

のほほんとした穏やかそうな人に話す前から安心感が生まれた。

　

大野「僕ね～白衣嫌いなんですよ～。」

　

って始まった会話に思わず笑みを浮かべてしまった。

白衣じゃないのはお医者さんって怖いイメージを払しょくしたいんだって。

　

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ラウールのことも、俺ら家族のことも。

まずは俺だけで、ラウール現状を伝える。

もう俺らがが迷子にならないようにね。

　

大野「今は記憶がかなりあやふやな状態ですね。自分でもそれがコントロールできないほど、心がしんどくなっているのかもしれませんね。」

辰哉「そうですか・・・。」

　

現状は思ったよりも深刻なのかもしれない。

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