―１２０ー ページ26
康二side
・
思わず、大にい目を合わせる。
“こうじくん”なんて・・・久々やわ。
懐かしくて、嬉しくて、にやにやが止まらん(笑)。
康二「ラウのことだ〜〜〜い好きやで。」
ラウ「ラウもすきぃ。」
康二「おっ、両思やな！！」
大介「ちょっとちょっと(笑)おれは！？」
なーんて言いながら、ラウールの細い体をぎゅっと抱きしめた。
名残惜しそうにバイバイするラウールに次はもっと面白いの持ってくるからねって。
大にいは張り切って、約束の指切りげんまんをしていた。
大介「じゃあね〜ラウ。」
康二「バイバイ、ラウ。たくさん食べなあかんで。」
バタン
扉を閉める。
閉めた途端に、なんだか熱いものがこみ上げる。
大介「こんなに純粋無垢なラウールにさっ、償えだなんてね。」
康二「はぁ〜、ほんまやな。」
大介「バカだったなぁっ。」
“ラウのこと・・・すきぃ？”って。
自分への愛情を確認する姿。
気持ちが幼くなっても、心のどこかでずっと、
愛されたかったんやなって。
帰り道。
メモリに残った写真を見てみると、ラウールは、久々に笑っていた。
康二「かわいいなぁ(笑)」
大介「ほんとだ(笑)」
ラウールとのたくさんの思い出が蘇る。
康二くんって呼ばれたの
ほんまに嬉しかったな。
・
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作者名：ゆり
| 作成日時：2022年3月3日 0時
