―117― ページ23
辰哉side
・
唖然としている蓮を横目にすっぽりと俺の胸に収まるラウール。
驚く蓮の気持ちも分かる。
お医者さんから言われたのは、
なるべくいつも通りで。
ラウールが抱えていた感情をきちんと吐き出させること。
寄り添ってあげること。
そうすれば自然と元に戻るはずって。
ぎゅっと抱きしめる。
いままでしてあげられなかった分。
たくさん。
辰哉「ラウ〜よしよし。」
辛かったね。
嫌だったね。
にいに助けてって言ってたね。
なんだか昔に戻ったみたいで、ちょっと嬉しい。
・
あれから大体30分くらいたった頃。
少し気持ちも落ち着いてきて、
辰哉「はいあーん。」
ラウ「あ〜。」
蓮「ね〜、めっちゃこぼしてんだけど(笑)。」
俺の膝にすっぽり収まり、遅めの朝ごはん。
自分でスプーンは持てないみたいです(笑)。
ラウ「にいぃ〜。」
ずっと甘えたさん状態(笑)
かわいいんだけどね。
でもやっぱりこの指しゃぶりだったり、大泣きだったりっていう幼さから来る症状は、よくない兆候みたい。
もう少し体も落ち着いたら、原因を探るためにも精神科と繋いで、カウンセリングをした方がいいと言われていた。
こうなる前に手を差し伸べてあげられなかったことを
今となっては、後悔するしかないね・・・。
・
1031人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆり | 作成日時:2022年3月3日 0時