歪んだ十字架２ (ページ44)

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大介side

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涼太「思えばさ、朝食作らなかったぐらいから、違和感はあったよね。」

　

思い返せば、そうだった。

手がかりはたくさんあったはずだった。

　

　

朝食を作らなかったこと

万引きしたこと

俺らの財布からお金を盗んだこと

無気力なぼーっとしている姿

お腹をさすっていたこと

吐血したこと

お風呂で泣いてたこと

　
　

みんなそれぞれ違和感に気が付いていたはずだったのに。

見逃してしまっていた。

　

大介「ラウは俺らに迷惑かけないようにって頑張って隠そうとしてたけどさ、本当は助けてって。体と行動で言ってたのかもね。」

康二「そやな・・・一言声かけてあげればよかったな。」

　
　

　

　

蓮「でもぶっちゃけ、俺らで話してても、照にいと翔にいと亮平にいが協力してくれないと・・・ラウが安心して過ごせないと思うよ。」

本当その通り。

なんだよね。

恨みや自分の意見が強い３人が協力してくれって言っても・・・

それに・・・

　

辰哉「ほらもうすぐ・・・“あれ”があるじゃん。」

蓮「あれ？」

大介「ほら・・・年末、帰ってくるじゃん。母さん」

施設にいる母さんが１年に１回帰ってくる時期。

　

辰哉「ちょっとさ、今年は俺に考えがあるんだ。」

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