歪んだ十字架２ (ページ8)

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辰哉side

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警察署を後にする。

入口に立っている警官に会釈をして、無言で進む。

　

ラウールと二人きり。

何から話せばいいのか、

どうしてこんなことをした？

聞きたいことは山ほどあったけど、頭でぐるぐる回るだけで、言葉が出てこない。

　
　

　

そんな俺を見ながら、

ラウ「ごめっな・・さい。」

　

涙を溜めて、必死に謝るラウール。

そういえば、先週は朝ごはんを作っていなくて翔太と照に怒鳴り散らされていた。

本人はうっかり忘れてしまったと言っていたが・・・

今まで一回もそんなことなかったのに、

作り忘れて、家を出るなんてあるのか？

ここ最近のラウールは俺らに対して謝ってばっかりだった。

　

　

　

それに加えて万引きまで・・・

正直、ラウールが何を考えているのかわからない。

ますます謎が深まるばかり。

・

　

歩いていると・・・

丁度、道の向かいに小さな公園が目に入り、

そこに向かって足を進める。

辰哉「ちょっと来て。」

無言で付いてくるラウール。

　

・

　

公園のベンチに座り、ラウールに座るように目をやるが・・・

なかなか座らない。

腕を引っ張り、無理矢理座らせた。

　

辰哉「ねぇ、何があったの？」

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