歪んだ十字架 (ページ45)

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辰哉side

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カウンター越しに手際良く準備をしている涼太。

テキパキと動きながら、アルバイトの子にも指示を出す。

慣れたもんだね(笑)

　

　

振り返れば。

小さいころから、お菓子作りが大好きだった涼太。

母さんと一緒にお菓子を作って家族に振る舞うのが休日の恒例だった。

“夢はパティシエになること”

って卒業文集に書いてたっけ。

　

　

そして高校卒業後は、念願の製菓の専門学校の進学が決まっていたはずだった。

まあ、あのことがあって進学を断念せざるを得なかったんだけどね。

　

高校からバイトしていた、このカフェショップで正社員として働いていた。

お金を貯めて、いつか専門学校に行って・・・

自分のお店を持つんだって。

　

涼太「どうぞ～。」

辰哉「ありがと。」

　

いつものお気に入りは窓際に設置されたカウンター席。

カフェオレを片手に

俺の休憩タイムの始まりです(笑)

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