―３２５― ページ20
辰哉side
・
・
蓮「嘘・・・でしょ。冗談やめてよっ。」
康二「うっうそやないって。」
亮平「蓮・・・。」
蓮はラウールの顔を見て、涙をこらえている。
ふと左手首を触って傷跡を確認していた。
蓮「こんな・・・自分でやったの？自分で切ったの？」
涼太「俺らが見つけた時にはもう・・・たくさんの血が・・・流れてて。」
涼太も言葉を絞り出すのがやっと。
蓮「ねぇ！！！！照にいと翔太にいがラウのこといじめたんじゃないの？じゃなきゃ急にこんなことしないでしょ。」
照「・・・・・・。」
翔太「・・・・・・。」
蓮「なんで・・・こんなこと・・・。」
照と翔太のその無言の表情を見て、確信した。
二人とも心当たりがあるようなそんな表情。
遺書の内容からして、俺らがいないときになんか言ったんだろうな。
そしてそれは、俺が急用で仕事に戻ったあの時だったんだと思う。
それこそ最近はいつも俺らが一緒にいるように心がけてたから。
誰もいなくて、照と翔太しかいなかったのはあの時しかない。
なんで仕事に行ってしまったんだろう。
どうしようもない後悔が押し寄せる。
きっと、
ラウールは独りで耐えて、
でも、
耐えられなくて、
こんなことになっちゃったのかな？
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1019人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆり
| 作成日時：2022年11月1日 0時
