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辰哉side
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ラウールが帰ってきてから
何気ない日々は穏やかに過ぎていた。
相変わらず、翔太と照に対してフリーズして緊張する場面もあるけど、
ラウールもそこは徐々に慣れてきて。
もう照も翔太も何にも言わないし。
昔みたいに一緒にリビングで食べている。
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キッチンで朝ごはんをテキパキと作る涼太と。
キッチンに入れてもらえない涼太の助手 兼 雑用係の俺。
せっせとテーブルセッティングに勤しみます(笑)
辰哉「ホント、よく降るね〜雨。」
リビングから外を見ると、窓に打ち付ける大粒の雨。
仕事に行く気が失せる天気。
涼太「午前中は結構降るらしいよ。午後には止むみたい。」
辰哉「ふ〜ん。今日の外回りまでには止むといいんだけど・・・。」
そうこうしているうちに朝ごはんが完成。
しばらくするとトントンと階段を下りる音。
辰哉「おはようラウ?」
ラウ「ぅん。ぉはよ。朝ごはんありがとう。」
誰かさんとは違ってちゃんと時間に起きてくる。
そして、お礼まで。
そしてしばらく経ってから、
安定の寝坊助一匹・・・。
ドンドンと階段を下りる音もせわしない(笑)
康二「起こして言うーたやん。」
辰哉「高校生なんだから自分で起きろ!」
康二「もぉ〜、やばい。ホンマに今日はやばい(笑)。」
辰哉「大丈夫かよ。こんなんで大学生になれんのか?」
康二「なれるわ(笑)。」
そう言って、席に着く。
最近、各々忙しいらしく、朝はこのメンバーのことが多い。
蓮は忙しすぎて帰ってきてないし。
家でまだ寝てるのは夜から仕事の照くらい。
後の人たちは仕事だの泊まりだので家にはいない。
ということで、俺と涼太と康二とラウールの4人で朝ごはん。
「いただきま〜す。」という挨拶と同時にかき込むように食べる康二。
あれ?
その横で、ぼーっと一点を見つめたままのラウール。
朝食のご飯もおかずも全然進んでいない。
おっと?
元気ない?
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作者名:ゆり | 作成日時:2022年9月1日 0時