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ラウールside
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少しずつ、伸びる影が長くなる。
久しぶりに見た、夕日はなんか幻想的で。
眩しくてきれいだった。
渉「今度はさ、俺も周りに流されないで、助けられるようになりたい。」
ラウ「えっ?」
そんな風に思ってくれてるなんて。
正直びっくり。
渉「そんなかっこいいこと言ってるけどさ、クラス違うじゃん(笑)」
すぐに駆け付けられないわ〜って笑ってた。
ラウ「でもさ、今日クラスの何人かが声かけてくれて。久々だったから、なんか・・・嬉しかった。」
渉「今さらで凄くズルいのかもしれないけどさ、でもやっぱりみんな心のどこかで後悔してたのかも。」
ラウ「ずるくないよ。それでも僕を気にかけてくれて、嬉しい。」
自然と笑みがこぼれる。
日が沈み、いつの間にか公園には誰もいなくなっていた。
ラウ「そろそろ帰ろうか。」
渉「うん、そうだね。」
渉「やっぱりさ、ラウは居心地いいわ。なんかあったら、いや、なくても連絡して。俺もするから(笑)」
別れ際に言われた言葉。
今度から、渉からのメールは嬉しいものになりそう。
「じゃあ、またね。」
お互い別々の方向に歩き出した。
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作者名:ゆり | 作成日時:2022年9月1日 0時