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ラウールside
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医者「お、おはよう。」
次に目が覚めたときは、お医者さんと目が合った。
辰にいが一旦家に帰ってから、僕はまた寝ちゃったみたい。
辰にいのおかげかな？
何だか久しぶりにぐっすり眠れた気がした。
医師「相当痛かったでしょ。こんなになるまで我慢して。」
ラウ「あはは。」
苦笑いしか出てこない。
お兄ちゃんに心配かけたくなかったし、
言い出すことができなかった。
医師「ちゃんと痛い時は、言わなきゃだめだからね。」
ラウ「は〜い。」
かなりの念押しを数回繰り返して、やっと病室を出ていったお医者さん。
ストレス性の胃潰瘍だったらしい。
しかも相当ひどかったみたい。
「こんな我慢できるのは君くらいだよ。」ってお医者さんに言われちゃった。
炎症が治まるまでは、ごはんなし。
だけど、体の栄養が全然足りてないから、点滴で補うんだって。
食欲ないから、丁度良かった。
良くなるまでは、しばらくは入院しないといけないみたい。
学校に行かなくて良いから、二宮先生や先輩に会わなくて良い安心感と
休んでしまって、今度はどんな仕打ちがあるんだろうという恐怖感。
二つの感情がせめぎ合う。
僕は、どうなっちゃうんだろう。
学校にはどういう風に連絡したのかな？
今は、とにかく何も考えたくなくて、
また、眠りについた。
・
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作者名：ゆり
| 作成日時：2022年6月10日 17時
