歪んだ十字架６ (ページ16)

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ラウールside

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僕の目が見開く。

「そうなんです。」って言葉が喉元まで出かかっていた。

でも・・・

そこから先は、撮られた写真が尾を引いた。

　

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二宮「逆らったら、お前のこと消してやるから(笑)。」

二宮「有名人のお前のにーちゃんも一緒にね。」

二宮「余計なこと言ったりしたらさ、写真ばらまくから(笑)」

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やっぱりだめだ。

ここでチクったってなったら。

何されるかわからない。

　

この前言ってた「消してやる」の意味。

僕は良いけど、蓮くんはダメ。

　

もしかしたら、蓮くんの芸能人生が終わっちゃうかもしれない。

そんなこと、絶対にできない。

松本「何となくで、犯罪に手を染める人は多いんだけど、その理由の中には、生活の中で困ったことや辛いことみたいな生きづらさから手を出しちゃう人が多いんだよね。」

松本「ラウールくん。君はどうかな？」

ラウ「僕は別に・・・。」

松本「それにね、う～ん。とてもじゃないけど君が一人でやったとはちょっと思えないんだよね・・・。」

　

　

僕の顔を覗き込む。

真っすぐ僕を見る目は、

嘘偽りない、僕を心配している目だった。

　

でも・・・

　

ラウ「僕が全部一人でやりました。」

納得しないような松本さんの顔。

松本「そっか。分かったよ。」

　

凛々しい眉毛を下げて、話を切り上げる。

それ以上は何も聞いてこなかった。

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