【HQ】休 日 ぺ ー す .

教 え て 瀬 見 さ ん ページ16

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「____ってなるわけ。ほれ、問二やってみ」




部活が終わると部屋に転がり込んできたA

何かと思えば数Bの宿題にお手上げ状態らしく

一からゆっくり教えてやると、頭の中でこんがらがってた数式も徐々に解けるようになってきたようで




「ここ？」

「そ。さっきと同じやり方」

「……あ、できた」

「おー正解！すげーじゃん上出来」




頭をわしゃわしゃ撫でてやると、「へへ」って顔を綻ばせた。

かぁい、




「やっぱ瀬見さんに教えてもらうのが一番好き」

「そりゃどうも。何、二年組は教えるの下手なの？」

「まず太一は私より数学無理系だし」

「白布は？」

「教えるのは下手じゃないんだけど、私ができなすぎてイライラさせちゃう」

「ははっ、なるほどな」




なんか想像できるなーと思ってたら、「瀬見さんは教え方ゆっくりで優しいし、できたら褒めてくれるから」____なぁんて、褒めちぎられちゃって

ちょっと数学得意な自分に感謝




「いつもありがとう」

「何を今更。こちらこそ頼ってもらえて光栄デス」




ちょんまげ結びになってる前髪の束をちょん、と揺らして遊ぶ




……




そろそろ夜も更けてきた所でAが教科書やらノートやらをまとめ始めた

もう戻んのか。

ちょっと寂しいなぁ、なんて思いながらも作業を続けるAをじっと見つめる




「一人で帰れるか？足元暗いから気をつけろよ」

「うんありがとう。また明日ね」

「おう」




廊下を歩く背中を見送っていると
外がゴロゴロ、大きく唸り声を上げた

雷か。さっきまで雨なんか降ってなかったのに




「うぉっ。どした？」

「____もうちょっと、いてもいい？」




急に飛びついてきた小さな体

水分を含んだ大きな瞳が、俺を見つめながらゆらゆら揺れた。



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急 遽 お 泊 ま り→←無 自 覚

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