眠り姫Ⅱ【トラファルガー・ロー】 (ページ2)

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46.ローくん９ページ2

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「ん？トラ男いいのか？」

「別に構わねェだろ。ヤケ酒だ」

『だめです！！』

「っ！」

黒足屋の料理が次々と運ばれ、食事の準備が着々と進んでいく。
ベポたちはすっかり餌付けされて、和んでいた。
それを見たおれは、麦わら屋の隣で酒を持つと、すぐにAに奪われてしまう。

『体はまだ子供です！お酒はだめです！』

「おまえ...っ」

「だっはっはっは！！トラ男、酒止められてやんの！！」

「トラファルガー！お前はジュースでも飲んでな！俺がAの酒の相手しててやるからよ！」

「ああ？」

『私と同じの飲みましょう。りんごジュースはどうですか？』

二人が面白がる度に、一味も同じく面白がっていて、ベポたちは諦めている。
Aがおれの手にリンゴジュースを持たせると、隣に座った。

「なんだよお前酒飲まないのか！」

『はい、船長との約束です』

「？」

「...」

こいつは前に酔っ払ったことがある。
それから、酒を飲むなと口酸っぱく言ってきたことをしっかり守っていた。
まさかその言いつけが、ここでユースタス屋を断る口実になるとは。

「ええ～？A結構イケる口だったじゃない？」

「確かに、この前は結構飲んでたけど、トラ男くんが介抱したんじゃなかったかしら」

「そうだ、ナミ屋、飲ませ過ぎだっ」

「Aだって美味しいって言ってたわよ！」

『で、でも次の日船長に怒られたので...！飲むなと...』

「ったく、ローお前、Aちゃんが心配なのは分かるがよォ...Aちゃん安心して、今日はおれが介抱してあげるから～ん！！！」

Aの周りを、鼻息を荒くした黒足屋が目障りにも動き回る。
こいつは本当に一度バラしてやろうと思っている。

『ふふふ、黒足屋さんありがとうございます。でも、船長との約束を破るわけにはいきません。船長の体が元に戻って飲めるようになったら、お願いします』

「ん喜んで～！！！」

「させねェよ！！」

まだ始まったばかりのこの宴会に、おれは既に頭痛に襲われていた。

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