34.仲間がいる【you】 ページ37
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「何が海賊王だ...！！俺は...俺は...ッ」
自分を責めるルフィくんに、何も言えない私とジンベエさん。
「...俺はッ.........弱い！！！！！！」
包帯を巻かれた全身で、岩を頭突き、地面に拳を殴りつけるその姿は痛々しい。
「クソッ！！何一つ、守れねェ！！...クソ...ッ！クソ...ッ！クソォッ！！！」
なんて声をかけていいか分からず、黙って見ていると、
「ルフィくん」
「...向こうへ行け！一人にしてくれ！」
「そういうわけにもいかん。これ以上自分を傷つけるお前さんを見ちゃおれん」
「俺の体だ！勝手だろ！」
「ならばエースさんの体も本人のもの。彼が死ぬのも彼の勝手じゃ！」
「お前黙れ！次何か言ったらぶっ飛ばすぞ！」
「それで気が済むならやってみい！手負じゃが今のお前に負けはせん！」
殴りかかるルフィくんの腕を掴んで、一本背負いするジンベエさん。
ルフィくんの小さい体は、地面に叩きつけられた。
ルフィくんは悔しさから、ジンベエさんの腕に嚙みついて、痛みで彼を怒らせる。
「いてて！痛いわこのガキャ！！」
岩に投げ飛ばされ、首を掴まれて抑えられるルフィくん。
ピクリとも動かないジンベエさんの腕に抵抗しようと必死にもがいていた。
「もう何も見えんのかお前には！...どんな壁も越えられると思っておった自信。疑うこともなかった己の強さ。それを無情に打ち砕く手も足も出ぬ敵の数々。この海での道標だった兄！」
「...ッ！」
「無くしたものは多かろう...ッ！世界という巨大な壁に次々と目の前を覆われておる！それでは一向に前は見えん！後悔と自責の闇に飲み込まれておる！今は辛かろうがルフィ！それらを押し殺せ！」
「ぅううッ...！！」
「失ったものばかり数えるな！！無いものは無い！！！お前にまだ残っておるものは何じゃ！！！！」
その言葉に、ルフィくんは目を見開き、抵抗を辞めた。
その場に座り込んで、涙溜めながら指折り数える。
「ぅ,,,ッうう...うッ！...なかまが！......仲間がいるよッ！！！」
とうとう私が涙を耐えられなくなった瞬間だった。
私もローがいたから、乗り越えられた。
そしてべポ達に出会ったからここまで来れた。
仲間の名前を呼ぶ彼の心からの声。
ルフィくんは大丈夫。
「すぐ会いてェ…！あいつらにっ会いてェよーーッ！！！」
彼の声を背後に聞きながら、無性に私もロー達に会いたくなって湾岸へ戻った。
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Sumile(プロフ) - ぴさん» コメントありがとうございます！はい！ローが出る範囲は書くつもりです(^^) (2022年10月24日 8時) (
レス) id: ab9f76a07e (このIDを非表示/違反報告)
ぴ(プロフ) - 毎回更新楽しみにしてます^ - ^ちなみにパンクハザードやドレスローザ編なども書きますか？？ (2022年10月24日 0時) (レス) @page15 id: 30795e3594 (このIDを非表示/違反報告)
Sumile(プロフ) - 翠さん» コメントありがとうございます！わー！そんなに褒めてくださるなんて恐縮です！嬉しすぎます！頑張ります(^^)！ (2022年10月21日 18時) (レス) @page7 id: ab9f76a07e (このIDを非表示/違反報告)
翠(プロフ) - このお話は語彙力なくなるほどすごい作品ですね！続きが気になる終わり方をしているのもセンスがあってすごいです！応援しています！ (2022年10月21日 16時) (レス) @page7 id: e6bab70f8b (このIDを非表示/違反報告)
Sumile(プロフ) - ワンピースしか勝たん！さん» ありがとうございます！頑張ります！楽しみにしてくださって嬉しいです！頑張りますね！ (2022年10月19日 22時) (レス) @page4 id: ab9f76a07e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Sumile | 作成日時：2022年10月19日 14時
