34.【you】 ページ38
.
あの後、 船長は、歯切れの悪い返事のまま、何も話さなかった。
それから、特にいつもと変わらない様子の船長。
ううん、むしろ、ちょっと、避けられてるような…
『…船長、これ、』
「ペンギンに頼んでおけ」
ある時は、
『船長』
「今は忙しい」
と、こんな様子で、全然話をしてくれない。
昔は怒られることが多かった。
屋敷の一件で、やっと褒めてもらえたと思ったところだったのに、昔の怒られている時とは違って、なんだか冷たい。
『どう思いますかペンギンさん。』
「あーいやーそれは…」
『また、私何かしちゃったのかな…』
落ち込んでいると、ペンギンさんに頭を撫でられる。
「キャプテンは、色々と考えすぎてるだけなんだ。気にしなくて大丈夫。」
『そうかなあ…？』
ペンギンさんは困ったように笑ってた。
私よりも船長と一緒にいた人だ。
ペンギンさんが言うなら、と私も頭を切り替える。
「あれ、A。今日はお昼寝しないの？」
『ベポ！お昼寝忘れてたっ』
「忘れるって(笑)」
航海中、ベポと甲板でお昼寝するのが私の幸せな一時。
『ベポ、今日はぎゅーってして寝ようっ』
「ええ！だ、だめだよ！！」
『え、どうして？』
「A、まだベポを生かしてやってくれ！」
「おれキャプテンに殺されちゃう！」
『船長に？』
二人とも必死に、いやいやと両手を振る。
いつもベポと寝てるのに、どうして…
もしかして、何もしないで寝てるって怒ってるのかな…！
『分かった！今日はお昼寝しない！』
「「ええ？」」
『んー、どうしようかな…』
ご飯の時間でもないし、
洗濯物はさっき干したし、
手入れする武器は持ってないし、
航路はベポが見るし、
『あ！お掃除！お掃除する！』
トイレやお風呂を掃除したのは少し前だったことを思い出し、少し大きめのつなぎの袖をめくった。
『ふふふっ、ペンギンさん達はやることあると思うから、私一人で大丈夫！』
みんなが喜んでくれるかもと思うと、緩んで仕方ない顔。
船長がこれで満面の笑顔になるとは考えてないし、能力者だから長風呂は出来ないけど、綺麗なお風呂でゆっくりしてもらおう。
『うんっ』
一人気合いが入った私は、髪の毛をお団子にして、掃除用具を持った。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 989人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Sumile(プロフ) - つばめさん» キラーは冷静な分析タイプだと思っています(笑)ウソップは現実的で、ゾロは野生の勘です← (2022年12月5日 12時) (
レス) id: c9c35200a7 (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - ロードンマイ キラー感良すぎキッド達もルフィの船に来れば (2022年11月30日 12時) (レス) @page48 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
Sumile(プロフ) - つばめさん» そうなんです！なんだかんだ人の事見てるんですよね！ (2022年11月26日 0時) (レス) id: ab9f76a07e (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - ルフィの感の良さはある意味時に鋭いですよね (2022年11月24日 23時) (レス) @page47 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
つばめ - ローにとってこの２つの海賊団は厄介そのもの特にルフィ達は厄介の塊ローにはご愁傷様ですがこの２つの海賊団同時又は一つづつでも良いので彼らの絡み見たいです^ - ^ (2022年11月18日 12時) (レス) @page46 id: e61b67cd9c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Sumile | 作成日時：2022年9月26日 20時
