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Aside
あっと言う間に誘導の仕事が終わった。
本当に楽しかった。
これで海とは本部以外話すことはなくなるんだろう。
「2週間早かったな。」
自教室に戻る廊下を歩く。
『そうだね。』
窓の外を見ると、桜が散っていく。
今年もあっという間に散ってしまった。
「結構楽しかったな。誘導も。」
『うん。そうだね。』
「元気ないな。お疲れ。」
そう言って久しぶりに頭に置かれた手に自然と涙が溢れた。
「え?!A?ごめん!」
慌てる海に首を横に振る。
拭っても拭っても目から溢れる。
何これ。何の涙?
仕事が終わったから?
違う。
みんなのサプライズが嬉しかったから?
そういうのじゃない。
海が横にいなくて寂しかったから?
ああ、私、寂しかったんだ。
何で寂しかった?
ずっと横にいて、ずっと一緒にいたから。
もちろんそうだけれど、違う。
初めてで分からなかった感情。
今なら分かる。
私、海の事が好きなんだ。
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作者名:vivif18 | 作成日時:2017年5月26日 13時