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海side
今までAと歩いてきた通学路をひなと歩く。
たくさん話しかけてくれて気を使ってくれているのが分かるのに、頷くだけでなかなか話を続けられない。
「あ、A。」
その言葉に思わず振り返る。
でもどこにもAの姿はなかった。
「なんだ、聞こえてるんじゃん。」
ひなはそう言って眉を下げて笑った。
思わず抱きしめる。
「ごめん。」
初めは固まっていた彼女だったが、背中に手を回してくれた。
「分かっているつもりだから。無理しなくて、大丈夫だよ。」
その声は震えていて、彼女とくっついている肩のあたりが暖かく湿った。
俺は更に強く抱きしめた。
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作者名:vivif18 | 作成日時:2017年5月26日 13時